東京2020 復興のモニュメント

<左>福島県デザイン <右>岩手県及び宮城県デザイン
<左>福島県デザイン <右>岩手県及び宮城県デザイン

コンセプト:復興のモニュメントが果たす役割

東京2020 復興のモニュメントは、被災地から世界へ、震災以降の支援に対する感謝の気持ちや、大会に出場するアスリートへの応援のメッセージを届けるとともに、世界から被災地へ、応援への感謝やスポーツのもつ力、感動を被災地へ届けることにより、被災地を元気づけるという、モニュメントを通した双方向のコミュニケーションを図ることをコンセプトとした事業です。

コンセプトを実現するため具体的な活動としては、まず、東京2020大会期間中に、被災地のメッセージを世界へ発信します。被災地の中高生から募集した震災以降の支援に対する感謝の気持ちや大会に出場するアスリートへの応援のメッセージを載せたモニュメントを大会期間中、オリンピックスタジアム(国立競技場)近くの聖徳記念絵画館前に設置して、多くのアスリートの皆様に見てもらうことで、被災地のメッセージを世界へ届けます。

大会終了後には、アスリート等のサインをモニュメントに加工し、東京2020大会のレガシーとして被災地に移設し、世界からの想いを被災地に届けます。

この事業は、東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県、宮城県、福島県、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会、開催都市である東京都、東京2020大会のゴールドパートナーである株式会社LIXIL、そして、次世代を担う若手芸術家を輩出されている東京藝術大学が連携して展開します。

モニュメントの制作と設置のプロセス

1. 仮設住宅の窓などのアルミ建材を回収、再生アルミに

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モニュメントは、被災地の仮設住宅の窓などで使用していたアルミサッシを回収し、そのアルミを再利用して制作します。
2019年7月17日には、株式会社LIXILから東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会へ、モニュメントの材料となる再生アルミの納入式が行われました。

2.東京藝術大学の学生と被災地の中高生が協同し、モニュメントのデザインとメッセージを作成

モニュメントは、東京藝術大学の学生と被災地の中高生が協同して制作します。

モニュメントのデザイン案は、東京藝術大学の学生が作成した複数のデザイン案の中から、岩手県、宮城県、福島県の各県で開催するワークショップにおいて、被災地の中高生が1案を選定しました。また、被災地の中高生が話し合い、モニュメントに載せるメッセージを紡ぎます。

2019年8月19日に福島県立安積黎明高校、同20日に宮城県気仙沼向洋高校、同22日に岩手県立大槌高校にてワークショップが行われ、参加生徒の投票で各県のモニュメントデザインが決定し、参加生徒がメッセージの内容やデザインを作成しました。

ワークショップ当日の様子は以下をご覧下さい。

「東京2020 復興のモニュメント」ワークショップを東北3県で開催

3.東京藝術大学の学生が、再生アルミを材料にモニュメントを制作

ワークショップで決定したデザインと被災地の中高生が作成したメッセージをもとに、東京藝術大学の学生が再生アルミを材料としてモニュメントを制作していきます。

モニュメントの制作には、モニュメントの本体を鋳造する工程とメッセージのプレートを鋳造する工程があります。2020年1月29日には、ワークショップに参加した福島県立安積黎明高校の生徒の皆さんが、プレートを鋳造する工程を見学しました。

プレートの鋳造に入る前に、まずはプレートの色、形、大きさ、配置を検討しました。

次に、メッセージを木型におこし、それを鋳物砂で型を取って鋳型を作ります。鋳型作りは、一つ一つを手作業で、時間をかけて行います。

そして、高温に熱した炉でアルミニウムを熔解し、アルミニウムが700℃前後になった時に鋳型へ鋳込み、メッセージプレートを制作します。

アルミニウムが冷めて固まったら鋳型から取り出し、余計な部分を切り取って仕上げを行います。

モニュメント本体の鋳造も進め、2020年9月17日には、本体へのプレートの取り付けを行いました。

プレートの取り付けの様子は以下をご覧下さい。

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4.大会期間中、オリンピックスタジアム(国立競技場)近くの聖徳記念絵画館前にモニュメントを設置

2021年7月13日、大会期間中の設置場所であるオリンピックスタジアム(国立競技場)近くの聖徳記念絵画館前で東京2020 復興のモニュメントをお披露目しました。モニュメントは大会期間を通じて展示し、世界から集まった多くのアスリートにメッセージを届けます。大会終了後は、アスリート等のサインをモニュメントに加工し、被災地に届けます。

お披露目式の様子は以下をご覧下さい。

お披露目にあたっては、2019年にワークショップに参加いただいた岩手県、宮城県、福島県の高校生の皆様からコメントをいただきました。

コメントは以下をご覧下さい。

8月1日には、「東京2020復興のモニュメント」をトーマス・バッハIOC会長が訪問しました。

訪問の様子は以下をご覧下さい。

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8月27日には、「東京2020復興のモニュメント」をアンドリュー・パーソンズIPC会長が訪問しました。

訪問の様子は以下をご覧下さい。

5.被災地でモニュメントをレガシーとして継承

2021年12月、アスリート等のサインが加わったモニュメントを、被災地に届けました。

12月15日には、岩手県大槌町の大槌町文化交流センター おしゃっちでお披露目式を実施しました。
お披露目にあたり、大槌町 平野公三町長は「被災地岩手県から世界へ支援への感謝の気持ちや応援メッセージを届け、アスリートからサインを頂いた復興のモニュメントは世界広しといえど、ここ大槌にしかない唯一無二の存在です。東京2020大会のレガシーとして、町民に限らず多くの皆様に触れて頂き、しっかりと継承してまいりたいと思います。」とご挨拶しました。
2019年8月の岩手県でのワークショップに参加した岩手県立大槌高等学校3年の小國尚人さんと臺美咲さんもお披露目式にかけつけました。小國さんは「復興に関わってくれた方々への感謝の気持ちと東京2020大会の思い出が伝わってほしいと思います。」、臺さんは「このモニュメントが大槌町に来てくれた事がとても嬉しく思います。このモニュメントを見た人達が元気づけられたり、世界の方々にも復興の感謝の気持ちを伝えられたら良いと思います。」とコメントしました。
お披露目式には東京2020大会マスコットの「ミライトワ」と「ソメイティ」も参加し、モニュメントのお披露目を祝福しました。
また、岩手県の代表者も出席し、お披露目を見守りました。

岩手県で復興モニュメントをお披露目する様子の画像

12月16日には、宮城県のグランディ・21でお披露目式を実施しました。
お披露目にあたり、宮城県 大山明美オリンピック・パラリンピック大会推進局長がご挨拶し、「復興オリンピック・パラリンピックを体現する事業の一つだったと感じております。東京2020大会には海外のお客さんをお呼びできなかったが、このモニュメントは被災地と世界をつなぐ大きな懸け橋になってくれたと感じており、ご協力いただいた皆様に感謝します。」と宮城県 村井嘉浩知事からのメッセージを届けました。
2019年8月の宮城県でのワークショップに参加した宮城県気仙沼向洋高等学校3年の小野寺郁弥さんと吉田朔弥さんもお披露目式にかけつけました。小野寺さんは「モニュメントをとおして東京2020大会に関われた実感が湧きました。宮城で東京2020大会を象徴するモニュメントとなってほしいです。」、吉田さんは「自分たちの考えたデザインが形となっていることに感動しました。東京2020大会のアスリートの活躍を伝え、震災での支援への感謝の気持ちを伝える存在になってほしいです。」とコメントしました。
お披露目式には東京2020大会 パラリンピック車いすバスケットボール男子銀メダリストの藤本怜央選手も参加しました。藤本選手は「競技人生のなかで、東日本大震災と東京2020大会の延期という困難な場面が二つありました。復興オリンピック・パラリンピックと言われ、復興から10年という節目に行われたこの大会で、このモニュメントが背中を押してくれたことで、大きな目標を達成できたと思います。」とコメントしました。
お披露目式の終わりには、モニュメント設置を歓迎し、地元、仙台青葉まつりの「仙台すずめ踊り合同祭連」の皆さんによる「仙台すずめ踊り」が披露されました。
おしゃっち、グランディ・21でのお披露目式には、モニュメントをデザインした東京藝術大学大学院美術研究科修士1年の福井汐音さんも参加しました。福井さんは「東京2020大会の延期もあり、長い時間を経て、設置されたことに感慨深いものがあります。アスリートの皆さんからもたくさんのサインをいただき、とても素敵なモニュメントになりました。ご協力いただいた皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。」とコメントしました。

復興モニュメントを岩手県でお披露目する様子の画像

12月18日には、福島県のJヴィレッジでお披露目式を実施しました。
お披露目にあたり、福島県 小笠原敦子文化スポーツ局長は「東京2020大会期間中、モニュメントが感謝のメッセージを発信し続けてくれたこと、聖火リレーのグランドスタートの地であり、復興のシンボルでもあるJヴィレッジに設置されたことに感謝しております。Jヴィレッジを訪れる皆様にモニュメントを見ていただき、感謝のメッセージと東京2020大会の感動を呼び起こすレガシーとして継承してまいりたいと思います。」とご挨拶しました。
2019年8月の福島県でのワークショップに参加した福島県立郡山北工業高等学校3年の伊藤楓真さんもお披露目式にかけつけました。伊藤さんは「福島県の震災から復興にかけての様子を福島県のみならず、色々な所で皆様に知ってほしいという思いをこめてモニュメントやメッセージの制作に関わる事ができ、とても光栄に思います。自分たちが関わったものが形になり、嬉しいです。」とコメントしました。
お披露目式には東京2020大会 オリンピック柔道100kg級金メダリストのウルフ アロン選手も参加しました。ウルフ選手は「東京2020大会が沢山の応援や支えがあって成り立っていたものと改めて感じましたし、東日本大震災の時は中学校3年生で、その時の事は今でも鮮明に覚えています。今回の東京2020大会が少しでも被災地の方々の心に元気を与えられたらとても嬉しいです。アスリート全員を代表して感謝を述べたいと思います。」とコメントしました。
お披露目式の終わりには、モニュメント設置を歓迎し、地元、福島県立小名浜海星高等学校の皆さんによる「じゃんがら念仏踊り」が披露されました。
Jヴィレッジでのお披露目式には、モニュメントをデザインした東京藝術大学美術学部卒業生の岡つくしさんも参加しました。岡さんは「皆さんが顔はめして、笑顔になれる明るいモニュメントになってもらえればと思います。少しでも福島の復興につながってほしいです。」とコメントしました。
被災三県でのお披露目式には、東京2020組織委員会、東京都、東京藝術大学、株式会社LIXIL及び復興庁の代表者も出席し、お披露目を見守りました。
モニュメントの制作を指導し、おしゃっち、グランディ・21、Jヴィレッジのお披露目式に参加した東京藝術大学美術学部 赤沼潔教授は「このような機会をいただき、感謝します。長い期間この事業に携わり、思い入れもかなり深いものがあります。皆さんに親しみをもっていただけると嬉しいです。」とコメントしました。
被災三県に届けられた復興のモニュメントは、今後も東京2020大会のレガシーとして、世界からの想いを被災地に届けていきます。

復興モニュメントを福島県でお披露目する様子の画像